■2011年公開講座内容
文京遺跡から学ぶ(7)
愛媛大学の城北キャンパスの地下には、今から2,000年ほど前の弥生時代の大規模集落である文京遺跡が眠っています。愛媛大学は、文京遺跡の調査を継続して行っていますが、これまで、大量の土器や石器などが出土しています。今回の講座では、出土した土器や石器の実物に直接触れることを出発点として、どのような愛媛の地域文化や歴史が明らかにできるかを学びます。
日時 | 9月10日、10月1日/22日/29日、11月19日(土) 13:30~16:30 (3時間×5回の計15時間) |
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会場 | 愛媛大学法文学部講義棟202教室 |
受講料 | 3000円 |
定員 | 30名(先着順) |
対象 | 一般市民 |
日時 | 講師 | タイトル | 概要 |
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9月10日(土) | 佐々木正治 | 「考古学からみる古代東アジア世界の形成」 | 古代東アジアでは、中国を中心とする「冊封体制」という国際関係が生まれ、日本も弥生時代以降、中国・朝鮮半島との交渉を深めていき、物質文化・技術などを受容し、その結果、社会は国家の形成へと向かいます。こういった国際関係を考古資料から解説しつつ、その中における文京遺跡の位置づけについて考えます。 |
10月1日(土) | 田崎博之 | 「縄文時代から弥生時代における対外交流」 | 文京遺跡では、縄文時代後期段階に大陸起源の稲作が行われていた可能性があります。また縄文時代晩期に東日本で製作された土器が出土しています。さらに弥生時代中期以降、中国大陸あるいは朝鮮半島で生産されたと考えられる青銅鏡や鉄製品が出土しています。これらの遺構や遺物を通して、縄文時代から弥生時代の交流について考えます。 |
10月22日(土) | 三吉秀充 | 「焼き物から見た対外交流①」 | 文京遺跡では、縄文時代~中世の土器や陶磁器が多数出土しています。その中には、中国大陸からもたらされた陶磁器や朝鮮半島からもたらされた技術により焼かれた須恵器などがあります。これらの焼き物の特徴や文京遺跡との関わりについて解説します。 |
10月29日(土) | 三吉秀充 | 「焼き物から見た対外交流②」 | 須恵器はあな窯と呼ばれる窯で焼かれていました。松山平野で最古級とされる伊予市市場南組窯跡ならびに奈良時代前半に操業していたかわらが鼻窯跡について現地にて解説します。現地集合・現地解散となります。詳細については第3回の際にお知らせしますので、参加希望の方は必ず出席してください。 |
11月19日(土) | 田崎博之・三吉秀充・佐々木正治 | 「討論」 | 受講者の質問を受けながら3名の講師が再度解説・討論を行います。そして、弥生時代の文京遺跡が松山平野の拠点集落であると同時に平野外との対外交流においても主導的な位置づけであったことを確認します。 |
※第2回は都合により10月8日(土)へ変更となりました(20110915)。
■申込方法
教育学生支援部教育企画課生涯学習室窓口またはお電話にてお申し込みください。申込書など関係書類をお渡しします。郵送ご希望の方はお申し出ください。受講料は、ゆうちょ銀行または郵便局での払い込みになります。(詳しくは,お渡しする「愛媛大学公開講座の受講を希望される皆様へ」をご覧ください。)